学童野球で、同じ選手が先発投手をしたあとに捕手へ回ることがあります。逆に、捕手から投手へ交代するケースもあります。ところが全日本軟式野球連盟(JSBB)は、2027年から学童部で同一試合中の投手と捕手の兼任を禁止すると正式に発表しています。
大切なのは、2026年中は全国一律の新ルールとしてはまだ施行前という点です。2027年からは、投手として出場した選手は同じ試合で捕手にはなれず、捕手として出場した選手も同じ試合で投手にはなれません。
この記事では、2027年から何が変わるのか、他の守備位置にはつけるのか、投手へ戻ることはできるのか、2026年の試合ではどう考えればよいかを、JSBBの公式通知をもとに保護者向けに整理します。
先に結論|2027年から学童の投手・捕手兼任はこう変わる
- 2027年から学童部で、同一試合中の投手と捕手の兼任は禁止
- 投手として出場した選手は、その試合で捕手にはつけない
- 捕手として出場した選手は、その試合で投手にはつけない
- 遊撃手・一塁手・外野手など、投手と捕手以外の守備位置へ移ることはできる
- 投手がいったん他の守備位置へ移り、その後ふたたび投手へ戻ることはできる
- 2026年は施行前。実際の試合は、その年度の大会要項・特別規則を確認する
新ルールの目的は、勝敗のための戦術制限ではなく、発育期の選手の障害予防と健康維持です。
2027年から「投手→捕手」「捕手→投手」が同じ試合で禁止
JSBBは2026年2月、「2026年以降の学童部・少年部の大会運営に係る変更」を公表しました。その中で学童部について、2027年から同一試合での投手と捕手の兼任を禁止するとしています。
対象は「同じ試合の中」です。たとえば、先発投手が降板したあとマスクをかぶって捕手へ入る、先発捕手が途中からマウンドへ上がる、といった起用は2027年からできません。
| 起用例 | 2027年の学童部 |
|---|---|
| 投手 → 捕手 | 不可 |
| 捕手 → 投手 | 不可 |
| 投手 → 遊撃手 → 投手 | 可 |
| 捕手 → 一塁手 → 捕手 | 可 |
| 投手 → 外野手 | 可 |
| 捕手 → 三塁手 | 可 |
つまり、「一度投手をしたら守備交代できない」「一度捕手をしたらその試合はベンチへ下がる」というルールではありません。投手と捕手の往来だけを禁止するのがポイントです。
投手を降りたあと、もう一度投手に戻るのはできる?
JSBBの公式資料では、投手が捕手以外の守備位置につき、そこから再び投手へ戻ることはできると明記されています。
たとえば、投手Aがいったん三塁へ移り、別の投手Bが数イニング投げたあと、Aが再び投手へ戻る形は、投手と捕手の兼任には当たりません。
捕手も同様で、捕手から投手以外の守備位置へ移ったあと、再び捕手へ戻ることはできます。
なぜ投手と捕手の兼任を禁止する?
JSBBは導入理由として、選手の障がい予防や健康維持を挙げています。投手は投球によって肘・肩への負担が大きく、捕手も数多くの返球や送球を行うため、同じ試合で両方を担うと負担が重なりやすくなります。
JSBBの学童野球に関する投球数制限ガイドラインでも、障害予防の観点から複数の投手と捕手を育成することが指導者向けに示されています。
2026年には、学童部で1日70球以内(4年生以下60球以内)に加え、1週間210球以内(4年生以下180球以内)の投球数制限も導入されています。投手・捕手兼任禁止も、同じく育成年代の負担を抑える流れの中で見ると分かりやすいです。
2026年の投球数ルールは、少年野球の投球数制限を整理した記事で詳しく解説しています。
2026年の試合ではもう兼任できない?
全国のJSBB学童部ルールとしての導入は2027年からです。したがって、2026年シーズン中に「JSBBの新ルールだから投手と捕手の兼任は全国一律で禁止」と考えるのは早すぎます。
ただし、大会主催者や地域連盟が独自の安全ルールを定めている可能性はあります。2026年中でも、実際の大会要項に「投手と捕手の兼任不可」と書かれていれば、その大会の規定を優先します。
逆に2027年以降も、細かな運用方法や大会独自の追加規定が入ることがあります。年度が変わるタイミングでは、所属チームの説明と最新の大会要項を確認しておくと安心です。
「別の試合なら投手と捕手を入れ替えていい?」
今回JSBBが明示しているのは、同一試合中の兼任禁止です。つまり「投手を経験した選手は、その大会期間中ずっと捕手をしてはいけない」という内容ではありません。
ただし、連戦で前日に多く投げた選手を翌日に捕手へ置くなど、ルール上可能でも身体的な負担は残ります。投球数、試合間隔、本人の疲労や痛みは別に確認する必要があります。
「ルール上できるか」と「その子の身体に無理がないか」は分けて考えるのが大切です。
親が2027年に向けて確認したい4点
- 大会がJSBB学童部の2027ルールをどう適用するか
- 子どもが投手・捕手の両方を担当している場合、チーム内で役割をどう分けるか
- 投手を降りたあとの守備位置、捕手を交代したあとの守備位置
- 投球数だけでなく、捕手としての送球量や疲労も含めて無理がないか
これまで「エースで4番、さらに捕手もできる」という少人数チームでは、起用の組み方が変わる可能性があります。新ルールは、複数の投手・捕手を育てるチームづくりにもつながります。
まとめ
全日本軟式野球連盟は、2027年から学童部で同一試合中の投手と捕手の兼任を禁止します。投手から捕手、捕手から投手への交代はできなくなります。
一方で、投手が他の守備位置へ移って再び投手へ戻ること、捕手が投手以外の守備位置へ移って再び捕手へ戻ることは可能です。
2026年はまだ施行前なので、現在の試合では大会要項を確認してください。2027年に向けて、投手・捕手を一人に集中させない起用と、子どもの肩・肘の負担を含めたチームづくりがより重要になります。

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